ググれカスからググるなカスへ
ググれカス
ググるとは
ググれカスって開発現場で昔からよく聞く言葉ではあります。
しかし、今回はその逆のググれかすというより、ググるなカスというタイトルで記事を書きたいと思います。
元々ググれカスっていうのは簡単で常識的な事は人に聞くよりググった方が早いでしょっ!!
ていう所からそういう言葉が生まれました。
「CVRってなんですか?」
「UXってなんですか?」
などなど、調べればわかる事をいちいち聞かずに自分で調べろよという意味が含まれています。
個人的にはそう思った事はないですが、わからなくはないですね。
常識的な事などはGoogle検索で問題ないと思います。
しかし、方法論や思想など答えが受け取り方の捉え方でどうとでもなるような事は果たしてGoogle検索が最適なツールなのでしょうか?
特にお金が絡むような場合は業者が広告だけでなくGoogleの検索上位に来るように必死でSEO施策しています
ググったら誘導される
あらためて検索結果を見てみます
戸建一軒家がいつまで持つのかを調べて「戸建 耐用年数」で検索しても
フットサルで膝痛になって「膝痛」で検索しても
「痩せたい」で検索しても
共通点があります。
お気づきになられたでしょうか?
検索のファーストページビューは全てお金を払わないといけないように誘導されています。
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「戸建 耐用年数」で検索する人の心理と意図は今の家はどれくらい持って
どの時期にリフォームや、どのタイミングまで売却できるのかを知りたいから
このワードで検索したという想定です。
それで検索したら、耐用年数は「短い」という検索結果に見えます。
法律的に戸建の場合の耐用年数は法律的に20年ぐらいなのは確かなのですが、
あたかも20年経てば価値が0になるような感じが受け取れます。
そして、リフォームは絶対すべきというような感じが見受けられます。
しかし、実際のところは築50年くらい経っても2000万円以上の中古物件は数多くあります
それに、築約70年ぐらいはあろう実家も全面的なリフォームは一回もした事ないです。
耐震などの基準も昔の方があまいはずなのにそこぐらいまで持っています。
なのでGoogleで検索した結果と事実と違うという事が言えるのではと思います。
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小松が「膝痛」で検索した意図は漠然と痛いからなのは当然なのですが、
できれば筋トレやストレッチなどで改善できるのかどうかを確認したかったのですが、
このキーワードではほとんど整形外科のクリニックが出て来てしまい
とりあえずクリニックに行って見てもらいましょうという結論になってしまいます
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「痩せたい」というかなりのビッグワードで試しに検索しましたが、
上位のページを読んでいくと「メディカルダイエットとは」などの記述が出て来て
定期的に通院をおすすめされてしまいます。
たかがダイエットで通院なんて常軌を逸っしてます。
なぜこういった間違った情報に誘導されてたどり着いてしまうのでしょうか?
それは、ざっくりいうと資本主義だからです。
業者のライター
Googleの検索のロジックもできる限り良質なページをユーザーに届けたい
届けるようにロジックを組まれていると思います。
それがいわゆるSEOで、そのSEOに沿った形に良質なページを作れば
検索でも上位に来させる事ができます。
それがSEO対策とか言われています。
SEO対策の小さいコツはいろいろあるけども簡単にいえば良質なページを作るには
人的コストつまりお金がかかるわけです。
痩せるコツが本当にあったとしても、その人個人の共有したい欲求から記事を書くモチベーションよりもお金を稼ぐという仕事で記事を書くというモチベーションの方がはるかに高い事は間違いないです
結局検索上位にくる「良質」なページはお金をもらって仕事でやってる人たちには敵いっこないです
なぜ、そういう人たちはお金をもらって仕事として記事を書けるのか?
ですが、それはアクセスしたユーザーが何かしらお金を使う事で最終的に「良質」記事を書いた人がお金をもらっても採算が合う形になっています。
そうなると検索の順序はお金を払う金額が多い順、コストが高い順に並んでいると言えます。
なので、「痩せたい」で「メディカルクリニック」でお金払ってくださいって変な事になるわけです。
小松がSEOのセミナーで学んだ事
比較サイトの業者の勉強会に参加した事があってそこで覚えているのは
SEO対策のおおまかなポイントは
- コンテンツの量
- コピーコンテンツではないオリジナルさ
- 1ドメインに対する一貫性のコンテンツ
です。
SEO業者が仕事を受けやすいコンテンツ内容は
- 友達や身内に相談しづらい
- 相談しても答えがわかりにくい
- 取引単価が高い
などの内容を受託すると費用対効果があるとのことでした
整形を考えている人へのキーワードで「ヒアルロン酸」
誰に聞いてもわからないような「産業廃棄物」
取引単価も高単価です
なので、悪徳!?SEO業者が蔓延りやすいキーワードでもあります。
あとキャバクラ・デリヘルなどの風俗などは広告を出せない、もしくは出しづらいようです。
なので、宣伝するにはコンテンツマーケティングしかないです。
ライターとしては稼ぎやすい分野かと思います。
逆にいうとブログっぽい記事でも業者が想像で書いている記事なども多くなるという事です
多くのユーザーがこれらの裏事情を知らずに検索上位のページの情報だけを信じ込んでしまっています。
ググるなカスと思ったきっかけ
今回なぜ、「ググるなカス」の記事を書こう思ったきっかけがあります。
それはあまりにもググった検索結果のみを信じてシステムの技術選定している現場多かったからです。
以前cognitoの導入コストが高くてメリットがないと書かせてもらいました
それにも関わらず最近多くの現場で採用されている現実
10年前は「クラウド」5年くらい前から「サーバレス」という言葉が一人歩きしているように思います。
サーバーの管理は不要で運用コストがかからないっていうのが売りのようです。
例えば、MySQLの設定の場合はLinux上にインストールする場合はmy.confに設定をする
サーバレスの場合はAWSなどのコンソールからMySQLの設定をする
CUIで設定するかGUIで設定するかの違いしかないです。
結局サーバレスでもどういう設定したいのかっていうのは使う側で決めないといけません
なので管理不要、設定不要という事はありえないです。
GUIで管理設定する事ができる事がサーバレスの唯一のメリット?
なのであれば各ツールの書き方や、Linuxコマンドぐらいは覚えればいいんじゃない!?
ってなります。
むしろAWSの特有の上限があるのでLinuxでインストールするのと比べてプラスアルファ面倒です
サーバレスで管理が不要ってよく謳い文句で言われています。
しかし、「サーバレス?」「管理不要?」「設定しないの?」ってずっとピンと来なかったです。結局、管理は必要です。
サーバレスのメリットを並べて実はそうでもないっていう事を説明していきます。
1.サーバーの運用が不要
上記で説明した通りそんな事ありえないです
2.柔軟なスケーラビリティ
APIのリクエスト数、1回のリクエストの容量に上限があるので嘘です
https://www.skyarch.net/column/aws-lambda-important-point/
3.可用性
20年前ならまだしも、サーバー起因でダウンする事ってそんなにないです。
むしろ2.で説明した”制限”でトラブルになる事がよくあります。
4.利用した分だけの課金
それを踏まえても料金がめっちゃ高いです。
多くの人がGoogleの検索した情報のみを信じ込んでいます。
これら4つのメリットを論理的に検証もせず「サーバレス最高」ってなってます。
論理的思考ができるはずのエンジニアがなぜググって間違った情報を鵜呑みにしてしまうのでしょうか?
それは前述したように資本主義だからです。
こういった「サーバレス」を謳っている企業はGAFAを始めたとした超巨大企業です。
SEO対策やコンテンツマーケティングにかけるお金も半端ないからです。
なので、実態とは違うのに検索するとメリットしか出てこないって仕組みに陥ってしまいます
セールスフォースのSEOテクニック
あと、SEO対策がうまいなと思ったのはセールスフォース
セールスフォースの一番の敵は何かというとSAPとかの企業ではなくスクラッチで開発される事です
スクラッチ VS セールスフォースの記事でも紹介したように
スクラッチに比べればセールスフォースのコストは一桁も二桁も高くなってしまいます。
事業の形態や規模や使い方によっても値段が変わってくるので簡単に比べられないですが(そこもマーケティングがうまい所)携わっているコンサルタントなどからは周知の事実です。
なので、脱セールスフォースでスクラッチに切り替えるという判断もかなりのメリットを秘めています
そうなると「スクラッチ セールスフォース」で検索したくなります。
しかし、検索結果は脱セールスフォースでスクラッチに切り替えるとどうなる?などの結果ではないです
「スクラッチ開発・組織」というセールスフォースの機能の説明や導入方法しか1ページ目に出てこないです。
脱セールフォースの事案が検索の1ページ目に出ようものならセールスフォースからしたら死活問題です。
なぜなら、運用コストは劇的に安くなるってバレてしまうからです。
そうならないためにスクラッチ組織というSEO対策のためだけに作られたようなこの機能でユーザーの目を逸らしています
ググらない生活
じゃぁググらずに生きていくのか?
検索結果は全て偽りなのか?
と極端な答えに辿り着きそうですが、そうでもないと思います。
まずはネットリテラシー・メディアリテラシーの力をつける事
検索されて表示されたページがなぜ作成されたのかの意図を探る事
が必要かと思います。
関ヶ原の戦いは何年? とか
芸能人の年齢は? とか
などの辞書検索のような使い方であればそこまで間違いだらけって感じでもないです
商品の比較・お店の比較
などお金が発生する事柄についてはほぼ悪徳SEO業者が蔓延っているといって間違い無いでしょう
自分もお世話になっている会社を悪徳呼ばわれするはあれですがw
現に無料で使える予約システムの作り方を公開しましたが、検索1ページ目には程遠いです
その代わりに1ページ目に表れるページはほとんど限定的無料という事で有料予約システムに誘導するページばかりです
商品の比較などでGoogle検索は使わずにFacebook, Twitterなどの業者ではなく生身の人間の声の方が正しいのでは?
と思いたくなります。
しかしながらSNSはSNSで友達の投稿といえども情報が偏ります。
ドキュメンタリー映画の監視資本主義でGAFAなどの巨大IT企業に勤めた事がエンジニアが語っています。
それについては次回「監視資本主義による情報操作」で取り上げたいと思います。
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