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大学廃止論と学歴バブルの崩壊

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大学の意義

元々19世紀、20世紀での大学で勉強するメリットは

  1. その大学に行かないとアクセスできない文献があること
  2. 何かしらの研究の第一人者がその大学に居て直接話を聞けるからということ
  3. 研究施設などで大学でしかできない研究があること

が大きな理由だったのではと思います

どれも大学にいかなければ手に入らない情報があったりできない研究があったのではと思います

しかし、今ではネット社会になって情報が平等になってきてるため大学に行かなくてもネットでだいたいの情報が手に入りやすくなっています

大学自体も研究するところ、勉強する所ではなくなって来ています

いい企業に就職したくて大学に入る学生がほとんで本当に勉強したくて大学に進学している大学生は少ないと思います

なので、大学の本来の意義である勉強・研究するといった事が薄らいでいる、もしくは既になくなっているのではと思います

NCAAの問題

NCAAが商業的になりNBAの登竜門としての大学になってしまっています

こちらの記事では学生アスリートが実質無償労働でプレイしているという記事です

米大学スポーツビジネスの闇と恥 | GQ JAPAN

探せなかったですがアルジャジーラのドキュメンタリーで親が子供の夢のためになけなしのお金を払ってNCAAに行かせてるという事を描いたドキュメンタリーを見たことがあります

NBA選手になれば年収10億ぐらいもらえますが、アメリカの大学はお金がかかるので、NBA選手になれなかった場合は多くの損失を抱え込まないといけないとの事でした

しかし、小松が思ったのは「そもそも大学って勉強する所じゃないの!?」って所です

NCAAに関しては勉強・研究なんかいざしらずスポーツの練習ばかりじゃないでしょうか

NCAAの学生アスリートで2次関数がわかる人が一体何人いるか知りたいものです

学位を商業的利用して、勉強していない子供に卒業させているのであれば学位を不正に与えているディプロマミルと変わらないのではと思います

企業が高学歴を欲しがる理由

昔の考え方では 偏差値が高い=頭がいい=仕事ができる というような考え方でした

しかし、プログラマーになるためにでプログラミングは知識の量や記憶力ではなく論理的思考や数学的思考が必要という事を述べました

同じようにこれからは多くの仕事で平等にある情報をどのようにして論理的に整理して判断するかが仕事のできるできないになってくるのではと思います

なぜなら知識の記憶力ではコンピュータに勝てっこないからです

ほとんどの大学生が企業にとって意味のある勉強していないにもかかわらず、企業は比較的高学歴の人材を好みます

人気企業からしては数多くある応募の中から書類選考で絞らないと手が回らなくなります

なので、学歴で絞るのが一番手っ取り早い応募者の落とし方です

そして、学歴が高い応募者の方が真面目で従順に勉強してきているので真面目で従順な人が多い事になります

これらの5つの要素が高いのではと思います。

少なくとも小松の今までの経験上では、これらの要素と学歴は比例しているように思います。

連絡なしで休んで連絡が取れない!みたいなことは学歴が高い人で聞いたことがないです

しかし、学歴の低い地元の周りではドタキャンをよく聞きますw

受験勉強はいくら才能があっても遊ばずに勉強時間に費やす時間が重要になってきます

そして、無意味とも思える受験勉強に素直に、真面目に、集中して頑張らないといい大学にはいけないかと思います。

高学歴はこういった要素が高い証拠になるかと思います

そういった理由で企業は高学歴を好む傾向にあるのではと思います

小松が転職活動してた時楽天やAMAZONなどの有名巨大企業の求人募集ではMBA取得者が必須になっていました(今は不明)

MBAで学んだ事が活かせるのかというより、数百万円払ってまで高いキャリアを目指している人材という事でモチベーションが高く優秀という事で採用しているのはと推測します

これからの給料の推移

企業が高学歴を好むからよく勉強していい大学を出ていい企業に就職するという事が理にかなっているように見えます

しかし、ここで注意したい事は今までのようにいい大学を出ていい企業に就職しても高い報酬を得るという事が通用しなくなるではと思います

理由は20世紀後半のような経済成長が望めないのが一つの理由です

経済成長が望むことができないという事はおしなべて会社の業績が上がる事も期待できないという事になります

会社の業績が上がらなければ、上のポジションが増える訳でもないという事になります

令和の時代で新卒で月収30万円もらえたとして、果たして10年後にどれくらい上がっているのでしょうか

新卒で入った全員が能力給である基本給が年収1000万円を超えるようなシステムにしている企業は稀かと思います

平均年収ランキング1位~3737位の企業【2022年10月最新版】1番給料が高い会社は3109万円(日本全国・全業界)

業績と採用枠数は比例すると思いますが業績が同じなら、「採用で入る分=辞めていく人数」という計算式になります

辞めていく人が定年で辞めていくのであれば、その定年で辞めていく人のポジションが空くので、エスカレーター式でそのポジションを狙えるチャンスはありますが、数は少ないのではと思います

もしくは、成長企業に新卒として入れば、上のポジションを狙えたり、昇給を狙えたり出来そうですが、そもそも日本の経済成長が望めないので成長してる企業を探すのも難しいかと思います

高度経済成長だった昭和の終身雇用と年功序列の時代には自動的に昇給していきやすかったですが、今は年功序列ではないので大幅な昇給は望めないかと思います

大幅な昇給を望めば転職ですが、経験者の転職ランキングでも1000万円を超える職種は上位4つのみです

【全316職種】職種別モデル年収平均ランキング2022(1~50位) | マイナビ転職

少なくともIT企業では技術の標準化が進んでいるので給料が高いといっても年収1200万円を超える事はないかと思います。

仮にそれほど高額な報酬を与えているとしたら、それを受け取っている人が優秀というよりかはその報酬に設定してしまっている事業者が無能ってことかと思います

AIで単純作業の奪われる職種で述べたようにこれからAI・DXが進めば今まで高い報酬を貰っているホワイトカラーの報酬が削られていくことになります

年収の中央値の記事からでもわかるように全体的に給料は下がり続けています

日本人の平均年収と中央値の長期推移

なので、10年前に同じような学歴で同じような企業に勤めて貰える給料と同じスペックの人が今もらえる給料では今の方が低いという事になります

つまり、専門的な技術や知識があり、優秀である人材でも給料は下がり続けるという事です

高学歴の需要と供給のバランスが崩れ始めている

昔は高学歴の母数が少なかったので、企業の採用枠より高学歴の応募者の方が少ないため高学歴の数を吸収できてました

しかし、枠は経済成長が望めないので増えることはなく高学歴の人数は増えていっています。

大学進学率も年々過去最高を記録していってます

大学進学率が過去最高 文科省「学校基本調査(確定値)」 | 進路ナビニュース|進路ナビ

単純計算で枠が変わらず、応募者が増えればそれにあふれ出る人も増えてきます

という事で高学歴ワーキングプアという言葉が出てくるのは必然かと思います

高学歴ワーキングプアの文系の実態と学歴エリートが貧困に陥る理由を徹底公開 | 手に職をつけるぜナビ~おすすめの仕事と持つと強い資格のまとめ

欧米では学歴があるにも関わらず職に就けない事をovereducationというらしいです

America Has an Overeducation Problem | The New Republic

いい企業に入っても同じような学歴の先輩方より多くもらえることはないです。それならまだラッキーでそもそも企業からお声がかからない高学歴の人はこれから増える一方という事になります

投資としての費用対効果

大学4年間在学した事と高卒から働くことを比較

4年間大学に行って卒業するまで文系理系、浪人、留年の年数、実家通いか一人暮らしかで費用は様々ですが、シンプルに実家通いの文系大学としてだいたい500万円~800万円かかります。

その間アルバイトをするとはいえ、月10万円も稼ぐ程のアルバイトはないのでせいぜい多くて年間100万円

かたや一方、高卒で働いたとして最低賃金の1000円で180時間働いたとしても月18万円その12月でだいたい200万円として4年間で800万円稼げることになります

高卒から働くのと比べて差し引き、大卒では1300万円~1600万円の損失を受け入れなくてはいけないです

高卒と比べて大卒の年収が100万円高かったとしてもこの大学に行ったことによる損失を埋めるのに10年以上かかります。

そして、既に述べたように大卒の方が高卒より年収が高くなる可能性は少なくなってきています

むしろブルーカラーとホワイトカラーの差は縮まっていきます。

大学で学士をとるだけでこれだけの差が出てきてしまい、それより上のMBA、修士、博士ともなればさらに数百万単位で損失は広がってきます

中学を卒業してから働く事を考えた場合

高校も私立か公立か塾に行ってるかどうかで費用はだいぶ変わってきますが3年間で0円~300万円くらいの費用とします

高校の3年間働けたとして600万円で差し引き合計600万~900万円の損失になります

この高校時代、大学時代に費やす時間とお金を投資として考えた場合だいたい2000万円~3000万円の投資という事になります。

なかなかリスクの高い投資でリターンが低いという事が計算をすればわかってきます

 

偏差値の資格化

英語でのTOEICや漢字検定などのように共通テストを民間企業で運営して資格化すればいいのではと思います。

企業が高学歴を欲しがる理由でも述べたように企業としては前述の5つの要素が高い人材が欲しい訳でその証明に大学を使っているだけかと思います

であればその偏差値の証明にわざわざ大学に入らなくても証明できるようにすれば無駄に大学4年間行くことがなくなるかと思います

企業からすれば5つの要素が高くて18歳の若い人材を採用することができるので企業にとってもメリットは大きいと思います。

企業勤務での学位取得

これまで述べてきたように大学では勉強・研究をしていないので、発想としては

企業が人を育てる

その証明に学位を与えることができる

というようにすれば小松のような貧乏な家庭に生まれた子でも費用や損失なしで学位が取得できるのではと思います

そうなるとディプロマミルのような企業が出てくるのではという懸念がありますが、NCAAの問題でも取り上げたようにNCAA自体が実際既にディプロマミルのようになっています

例えば売上高の何パーセントかを従業員に対して学位の授与ができる権利を企業が保持できるという風にしてみてもいいかもしれません

他には4年間勤務しないと学位がもらえないというルールにすれば、従業員の離職も抑えられるのではと思います。

書類選考も偏差値が資格として可視化できるようになれば学歴に代わる書類選考時の判別の材料になるかと思います

OJTの崩壊でエンジニアの就職浪人が増える?

で記載したように戦後の高度経済成長期に大学が経済成長を支えたわけではなく企業が人を育てるOJTで日本の経済成長は支えられたと思います。

前述に大学進学率は毎年上がっているという記載しましたが、それに反比例して経済成長率は下がり続けています。

この事からは大学進学率は経済成長に寄与しないどころかむしろ邪魔しているように思います。

OJTという素晴らしい文化を復活させるためにも企業から学位を与える事ができるようにすればいいのではと思います

コロナ禍で海外企業のワクチン製造が成功しているにもかかわらず日本企業は全然だったのも企業に学位を与えられる権利があれば、優秀な人材を若い時に獲得できて、ワクチン製造などの研究に費やせるのではと思います。

国の科学技術が進歩しなくなるという懸念

大学を廃止すれば、科学技術の進歩に貢献する人がいなくなり、国の科学技術力が落ちるのではという考えになるかもしれないです。

しかし、スペースXやブルー・オリジンが有人宇宙飛行するなど、既に多額のコストがかかるような宇宙開発でさえ民間で行うようになってきました。

これは大企業の例ですが、中小企業、むしろ個人でもクラウドファンディングで資金を集めやすくなっているのではないかと思います。

例えば、ゴミから作れるエネルギーの研究したい人がいたとして、どう実現可能か、どれくらいのコストと期間が必要かをプレゼンして、ファウンダーにお金を出資してもらうという事はスタートアップの資金調達と同じかと思います。

実際、バイオテック、アグリテックなどの言葉があるくらいスタートアップが大学で研究するような事もしています。

「〇〇大学の〇〇教授がノーベル賞を受賞しました」というニュースがあるとやはり、国が大学に資金を提供する意義があるのではと思いがちになります。

しかし、多くの日本人にとって利益を得られる事はないです。

なので、国益を損なうといえばそうかも知れないですが、その国益は見栄での部分が大きいかと思います。

一般庶民からすれば日本人がノーベル賞を取るのとどこかの国の人がノーベル賞を取るのと違いはそこまでないです。

大学の実質的な意義はない

大学受験や大学が不要でコスパが悪いという事を述べてきましたが、とはいえ学位はあった方がいいかと思います。

その理由は、海外留学や海外勤務のビザの取得時に学位を見られる事があるため対外国としては学位があった方が有利です

そして現状、中学卒業したての15歳がホワイトカラーの仕事ができる社会ではないので、高卒、大卒の学位はあった方がいいのが事実です

エンジニアになるための大学受験はコスパが悪いでも述べましたが学位自体には取得するメリットがあります。

なので学位取得には通信がいいのではと思います

小松自身、家庭が貧乏で塾に行かしてもらえず当然ながら偏差値の低いFラン高校、学資ローンでFラン大学に行くことは中学の時点で確定していたようなものです

そういう状況で、「なんで勉強しないといけないのか?」の疑問を抱きつつも大人全員が大学進学を勧めてきたので仕方なしに無意味にも行くことになりました

今思えば、通信の大学に行くとかにしておけばよかったです。

他には、これも大学はコスパが悪いで述べましたが、若い時は周りの友達に影響されやすい事もあるので、いい影響を与えるためにいい大学に行かせたいと考える親もいるかと思います。

これも企業が学位を与えられて企業がいい人材を育てられるようになればそのまま企業に就職していい影響を受けると思いますが、現状そういう仕組みではないです

ほとんどの大学生は研究などしてなくて、企業で通用するような専門的な勉強もしてないです

企業も大学で何を勉強してきたかなど特に見ていなく前述の5つの要素が高いと証明できる学歴を見てるだけです

誰も実質的な学歴を見ておらず表面上の学歴を追っている所がバブルかと思います

このバブルはどこかの時点で弾けるというよりは毎年高学歴の人材が増えた分コストパフォーマンスが徐々に悪くなってきていますし、これからも悪くなっていくと思います

頑張って勉強して、いい大学に入って、いい企業に入って、いい給料が貰えるということがあまりにも常識になっているのでいい給料がもらえなくなってきているという事に気づいている人は少ないのではと思います

学費の大半を負担することになる親としては、高校から計算すると2000万円~3000万円の損失を考えるとなると子供を作ることも躊躇せざるを得ないかもです

そういった日本の少子化の問題も含めて、経済の低成長、労働力不足といった問題を今の大学の仕組みを廃止することで解消できるのではという記事でした

頭のいい15歳が進学せずに企業に就職して、企業のイノベーションに貢献できる時代が来ればいいなぁと思います

教育民営化論はこのページから別のページへと切り出しました。

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