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エンジニア目線のパーキンソンの法則

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パーキンソンの法則とは

一般的には公務員などの役人の仕事で起きる事象です。

ツイートなどで調べた所、「予算をあるだけ食い潰す」という所をメインに考えている人が多かったです。

しかし、小松が思うパーキンソンの法則の怖い所は末端組織のスタッフが大真面目に働く結果予算が食い潰されるという現象が怖いのではと思います。

例えば、財務省の成果はいかににメディアに叩かれずに、SNSで炎上せずに税金を巻き上げるかという事が成果かと思います。

そして、経済産業省の成果はその反対でいかにメディアに叩かれずに、SNSで炎上せずにバラまくという事が成果かと思います。

そういうカラクリから、消費税など税金は高くなり、児童手当、幼稚園無償化などバラまく金額も年々増えていきます。

お金周りの流れが大きくなればなるほど財務省、経済産業省の仕事が増える、もしくは増やす事ができるます。

日本の人口は減少しているにもかかわらず、役人、公務員の数は増える一方です。

一般職国家公務員在職状況統計表

実際、財務省などの役人の人たちはかなり激務のようです。

まさにパーキンソンの法則といった所かと思います。

このままだと無限に増税とばら撒きが増えていき役人の仕事量が増えていくかと思います。

激務で働いているスタッフが成果を上げればあげるほど、無駄に予算が使われていく所が怖い所です。

エンジニアのパーキンソンの法則

パーキンソンの法則はエンジニアの組織でも起きやすいのではと思います。

採用予算やシステム費用の予算は限界まで費やしてしまう事も多いかと思います。

システムの予算は事業者、経営者からすれば専門的でわかりにくいのが問題を大きくしているかと思います。

「人数が足りないので回りません」「この費用はシステム的に必要経費です」

と言われてしまえば、システムのわからない経営者はシステム費用を払わざるを得ないかと思います。

大きい事業会社などになれば人件費も含めたシステム費用はメインの事業の売上・費用に比べればそこまでダメージが大きくないケースもあるので、ある程度容認されてる所もあるかと思います。

なぜパーキンソンの法則は起こるのか

問題は各現場のチーム単位、部門単位、省庁の目標があって、その各々の小さい単位の利益と全体の利益が必ずしも合致していない事にあるかと思います。

各組織の各スタッフが真面目に取り組んで各々の成果や目標に向かって頑張ってる事が全体からすればむしろ不利益になるという事です。

財務省と経済産業省の立場からすれば予算を増やせば増やすほど、その省庁の影響力は大きくなり、その組織で働くスタッフの出世のチャンスも広がる事になります。

しかし、予算が増えた分の仕事量、人件費も無駄に増えてしまい、税金の無駄使いになり国全体にとってはデメリットになります。

エンジニアの組織でも同じような事がしばしば起こっています。

「ちゃんとした」という言葉で費用がどんどん膨らむケースは多いかと思います。

「ちゃんとテストコードを書こう」という事で、開発コストはかかってしまいますし

「ちゃんとした人員を採用しよう」となるとより採用コストはかかってしまいます

「ちゃんとした組織を作ろう」となるとさらに人が増えますし

「ちゃんとしたシステム設計をしよう」となると開発コストとサーバー台数もどんどん増えていきます。

「ちゃんと分析しよう」などでBIツールの費用が増える原因あるあるかと思います。

これらの場合も当の本人は真面目に小さい組織の目標に向かって取り組んでいるにすぎないです。

問題は当の本人が悪意がなくても起こりえてしまう事にあるかと思います。

キャリア的にも

キャリア的にもより多くの人数を束ねたマネージャーの方が価値が高いという転職市場の風潮はいまだにあるかと思います。

本当は管理する人数が多ければそれだけ優秀って訳ではないですが。

こちらのページでもエンジニア組織について言及しています。

単純に自分の影響下の人数が多ければ多いほど、楽しくなるしモチベーションも上がるという点もあるかと思います。

お金のかかる技術を身につけた方がキャリア的にもお得かと思います。

このページでも言及している通り、例えばオンプレミスでオープンソースを活用して安くシステムを構築できる技術よりもAWSなどの高額なツールやサービスを使いこなせる技術を身につけた方がキャリア的にお得です。

その理由は、高額なサービスを導入できる企業というのはそれだけ儲かっている企業という事です。

儲かっている企業からすれば高額なシステム費用といえどもそこまでダメージなく支払えてしまいます。

その高額なサービスを使えるエンジニアは儲かっている企業の予算からお金を貰うことになるので予算は大きく、もらえる額も大きくなるという事です。

なので、市場としてはできるだけお金がかかるツールやサービスを身につけた方がお金を持っている企業で働くチャンスが広がるという事になります。

実際LinuxエンジニアとAWSエンジニアを比較した場合ではAWSエンジニアの方が年収・単価は高いです。

エンジニアとしては皮肉にも当企業のためにコストを意識するよりも、できる限り予算を食い潰した方がお得という事になります。

引き算より足し算バイアス

過去にTwitterでツイートしたように、システムの運用保守をやっているとどうしても削除よりもバンドエイド的な処置をしがちになります。

例えば、無駄なソースコードがあってもそのコードを本当は削除した方がいいのに、実はどこかのシステムで使われてて削除するのが怖いって事は経験している人も多いかと思います。

パフォーマンスの改善もデータソースを変更するより、リクエストとDBの間にキャッシュする仕組みを作った方が安全なので、つい足し算してしまいます。

2021年4月、イギリスの科学誌『Nature』に、バージニア大学の研究チームによる「Adding is favoured over subtracting in problem solving(問題解決では、引き算よりも足し算が優先される)」という論文で積み木みたいなので例えています。

不安定な積み木を並べて、「安定させてください」という問いに対してほとんどの人は柱を追加したという結果です。

柱を追加せずに柱そのものを全て取っ払ってしまえば、より安定するのに柱を追加したとの事です。

こういったバイアスもパーキンソンの法則の一つの原因になっているのではと思います。

民間企業の場合は歯止めがかかる

民間企業の場合は利益が出ないと会社が潰れてしまうので、どこかの時点で予算の膨張に歯止めがかかるかと思います。

もし仮にずっと赤字でもパーキンソンの法則で膨張した費用を抑えることが出来なかったら、その会社はそのまま倒産することになるかと思います。

2022、3年のアメリカのエンジニア大量解雇もおそらくパーキンソンの法則で膨らんだ人員だったのではと思います。

Daijob HRClub | ビッグテック大量解雇の背景と現状…人員整理の特徴は?

メタ(Facebook)など1万人を解雇したという事は今までそのエンジニアは一体どういう貢献をしてきたのかを疑ってしまうくらいです。

他の企業も大規模の解雇をして、運用できているので、初めから必要な人材だったのかさえ疑問に思ってしまいます。

数字が大きすぎてあまりピンとこないくらいです。

こういったBigTechでも利益が縮小すれば解雇という選択になり、アメリカではパーキンソンの法則が解消されやすいのではと思います。

日本では解雇できないので、一度膨らんだシステム費用をサービスを維持しながら削減するのは至難の業かと思います。

システム費用を抜本的に削減して、サービスを維持しているサービス・企業を小松が実行したプロジェクト以外では聞いたことがないので、やはり難しいのではと思います。

よく聞くのは赤字事業は、コストを削減して事業維持という判断より、その事業そのものを止めるという事がほとんどです。

しかし、2020年代からはいかにランニングコストを下げながらサービスを維持するかが決め手になるのではと思います。

それについては「早いは正義から安いは正義」で記載しています。

役人の場合

官公庁の場合は赤字とか倒産とかがないので、政府の歳入と歳出は無限に膨張していきます。

復興税、森林税など環境保全や、東日本の人が可哀想などを盾にして増税の批判をさせなくしている増税の一つです

本来は今の税の仕組みから予算を割り当てるのが本筋ですが、批判されにくい増税をするのが財務省の目標なので、これからも増税は行われると思います。

バラまく方はバラまく方でコロナ禍に10万円ぐらい、GoTo〇〇などでよくばら撒いていました。

ただバラまくだけではなくて、わざと複雑にして書類の手続きを複雑化してその複雑な手続き処理ができた人にのみお金がもらえるというような仕組みにあえてしています。

そうすることで役人の仕事が増え、また予算を増やしてもらう理由づけにもなるからです。

とはいえ10万円は大きいので大半の国民は手続きをしています。

悲しいことにホームレスなど、本当の貧困層はそういった複雑な条件の給付金はもらえなかったみたいです。

<新型コロナ>路上生活者、給付金もらえず 住民登録 高いハードル:東京新聞 TOKYO Web

GoTo〇〇などのばらまきも政府の補助に依存してしまい、自立で営業が困難な状態になる可能性が増える一方です。

そうして、より多くの業種、企業、国民が政府のばら撒きなしでは生きていけない状況を作っておけば、政府への批判や反対運動、暴動を抑えやすくなります。

官公庁からすれば、ステルス増税、批判しにくい増税をして、派手なばら撒きをしておけば批判や反対運動、暴動などにはならないと欺いているのではと思います。

東大、京大のトップエリートが馬鹿な国民を欺いているという証拠かもしれません。

このままでは無限に歳入・歳出が増えていってしまい、国民の負担も増える一方というのが恐ろしい真実です。

資本主義の代表のアメリカでも歳入・歳出が増えていっています。

アメリカの歳入・歳出の推移 - 世界経済のネタ帳

歳出に関しては対GDP比でも増えていってることを表しています。

バイデン政権は2021年に増税を公表したりなどしています。

米財務省が法人増税案を公表 大企業への課税強化が柱 | 毎日新聞

「AIが仕事を奪う」と言われますが、真っ先に置き換えが可能な役所仕事はどの国でも減るどころか増えているのではないでしょうか

パーキンソンの法則を調べたきっかけ

JICAでフィジーで短期の青年海外協力隊での時

協力隊員全員(たぶん全員で60名くらい)で街のゴミ拾いをしようっという企画が自分が来る前にあったみたいでした。

「ゴミ拾いよりももっと人のためになれるような企画をすればいいのでは?」という声が上がり

「企画を進める企画委員を決めよう」となって企画委員が決まって半年ぐらが経過して

「企画委員が五人では足りなくて企画できないので組織と人数を考え直してみませんか?」という会議が小松が赴任して初めの会議でした。

青年海外協力隊は教師など公務員での仕事をしている人が多く、IT企業で勤務経験のある小松とは感覚がズレてたのを思い出します。

「さっさとゴミ拾いしたらいいやん!」って思ってましたけど、会議の参加者は大真面目に企画委員は五人がいいのか七人がいいのか〜みたいな議論を繰り広げていました。

会議ごとに遠方からくる協力隊もいるので、その交通費などもJICAつまり国の予算から支給してもらっていました。

なんて無駄な予算と時間の使い方をすのかなぁ〜って思い、こういう現象をパーキンソンの法則なんだと見つけるに至りました。

時を経て、IT企業でも運用期間が長いシステムの組織にもそういった現象かと思う所があったので、IT企業でも起きうることなんだと思いました。

パーキンソンの法則を抑制した政治家

小松の知る限り「小さな政府」を掲げた小泉純一郎元首相はパーキンソンの法則の解決に挑んだのではと思います。

郵政民営化を始め、「民間でできることは民間で」という事で国土交通省の舗装工事の距離を短くしたりなどしていました。

小泉内閣時の構造改革については今でも賛否はありますが、個人的にはここで政府を少し小さくしておかなければさらに大きな政府に今なってたかと思います。

そもそも、政治家や官公庁の目標はより影響力を伸ばすことにあるという性質なので、自分で自分のクビを切るような施策はやるべきと思っていても実行にできない事かと思います。

給料が下がったり、部下の人数が減ったり、降格したりなどの判断を正しいとしても自分自身で判断できるのは聖人にしかできないかと思います。

なので、大きな政府、小さな政府みたいな議論がよくありますが、基本的に政府を始めとした官公庁は政府を大きくすることが目標なので、小さな政府という概念はないかと思います。

民主党も一時期、事業仕分けという事でコスト削減に取り組んではいましたが、東日本大震災もあり、そこまでの削減はできてなかったという印象です。

「教育民営化論」でも記載したように、学校からでも民営化にできるだろうし、公営のジムや図書館、児童館も民営、もしくは廃止にすればいいかと思います。

今ある行政サービスが必要かどうかの精査というより、パーキンソンの法則で膨れ上がった行政サービスを一回リセットして全て無くしてから新しくサービスを作っていくという事をしないといけないかと思います。

全国の国家公務員、地方公務員合わせて330万人いるみたいです。

行政サービスを一旦全て止めれば公務員のスタッフの数を1/10ぐらいにできるのではと思います。

そうすれば何百万人の労働者が余ることになるので、労働者不足も解消されるかと思います。

事実上の低賃金外国人労働者である技能実習生の全国の数は30万人ぐらいです。

なので、労働者の数を外国人で担保する前に政治家、公務員の仕事量を減らして、そちらに回すべきだと思います。

参議院選挙 仕組みを詳しく 定数や比例代表など選挙制度 -参院選-|NHK

https://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/files/shukei_gaiyou.pdf

こちらのページを見てわかるように公務員も政治家も日本の人口が減少しているにもかかわらず年々増えています。

参議院を廃止、行政サービスを廃止、政治家、公務員の数を減らすことができる聖人の政治家が現れる以外は日本は破滅の道に進む一方かと思います。

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