フリーランスになった理由、辞めた理由
- 初めにフリーランスになった理由(20代後半当時)
- フリーランスから正社員になった理由(30代前半当時)
- 正社員からフリーランスになった理由(30代後半)
- 改めてフリーランスになって感じた事、思い出した事(40代前半)
初めにフリーランスになった理由(20代後半当時)
- 力試し
- 好奇心
- 報酬が高い
フリーランスから正社員になった理由(30代前半当時)
1.管理者のレベルが上がり、エンジニアの賃金が下がると思った
優れたCTOが増えればフリーランスの単価が下がると思った。
フリーランス時代に思ってた事は、どの現場でも生産性の低い設計や組織づくりをしていました。
単価の高いベテランエンジニアばかりを集めてしまうとシニアエンジニアのプライドが高くなってしまってました。
管理者であるプロジェクトマネージャーが上手くチームを回せずにいました。
そのような時は未経験を雇えば、チームのバランスが取れるのにと思ったりもしていました
設計も間違っていると思えるような事もありました。
APIの項目毎にsettet, getterを追加しないといけないなど。
あとバカでかい共通関数を作ってゴッドオブジェクトを放置していたりなど。
当時単価だいたい70万円ぐらい、年収にしたら850万円くらいで仕事をさせて頂いていて、上級エンジニアとして案件に参画していました。
上級SEで参画したのでさぞ難易度の高いタスクとか経験・スキルが必要なタスクが舞い降りてくるのではと待ち構えてたのですが、どれもめちゃくちゃ簡単で新人でもできるみたいな案件ばかりでした。
なんで高い賃金払った人に、誰でもできるタスクを振ってるの?
高単価の案件ってどういうこと?
時給1200円で雇った人にやらしてできるものをわざわざ月70万円なんで払うの?
って思ってました。
世の中に難しいタスクやスキルの高いエンジニアの案件は少ないので、フリーランスのエンジニアとして単価を上げようと考えた場合、この月単価70万が限界なんだと感じてました。
うまくマネジメントができれば単価の低いエンジニアを集めて生産性の高い開発チームができるのではと考えました。
なので、これからマネージャー、CTOのレベルが上がれば、エンジニアの単価は下がるという予測を立てました。
フリーランスエンジニアが高い報酬を得られるのはアホなレベルの低くて大きい予算を任されたCTO,マネージャーがいるうちで後に淘汰されて優れたマネージャーだけが生き残りフリーランスの報酬は下がるのではという見立ての予測でした。
2.技術選定・採用権限は正社員しかできないと思った
当時どこかのシステム会社に入って出世していわゆる管理職の設計や技術選定、組織づくりを任されるポジションにつけば抜群の生産性で他とぶっちぎれるPM、CTOになれるのではと思ってました
なので、裁量にはだいぶこだわっていました。
自分の管理、設計などにも自信があったのでそのスキルを活かせる求人を探していました。
3.正社員じゃないと出世できないと思った
フリーランスと正社員の比較でも言及してるようにフリーランスより正社員の方が出世できます。
フリーランスの場合は単価交渉で単価を上げる事はあってもポジションが変わることはないかと思います。
あったとしたなら、その現場は炎上してるはずですw
正社員の場合は会社によりけりかもですが
- 会社が成長してる
- 上長の社員が退職
などで上のポジションに抜擢される事はあるかと思います。
4.フリーランスが社員になれない人の掃き溜めになっていると感じた
フリーランスの集まりに行ったときに、やはり正社員がいいかフリーランスがいいかの話題になり、なぜフリーランスになったかを聞いたら
正社員で転職できなくて、仕方なしにフリーランスとして食いつないでいるみたいな回答でした。
フリーランスで稼ぐぜって前向きな理由ではなくめちゃくちゃ後ろ向きな理由でした。
フリーランスってそういうもの!?
って思ってしまいました。
正社員の求人も年齢制限がある求人もあるので、アラサーのうちに正社員で出世して管理職の経験を積んだほうがいいのではという考えに至りました。
これらの理由でフリーランスを辞めて、正社員で転職することになりました。
それから約10年がすぎどうなったか
フリーランスの報酬は上がり続けてました。w
正社員からフリーランスになった理由(30代後半)
1.管理者のレベルが逆に下がった
理由は小松が見立てた予想に反して管理者のCTO,プロジェクトマネージャー(PM)の全体的なレベルはさらに下がってしまった事が大きいかと思います。
違った見方をすれば事業会社などにもシステムが入り込むぐらいにエンジニアの需要が上がり、スキルのない人でも仕方無しに大きな裁量で持って決定するポジションにつかざるおえなくなったともいえるかと思います。
あとここ10年で生産性も全体的に下がった感は否めないです。
AWS、クリーンアーキテクチャ、DDD、フロントとバックエンドで分ける、typescript、テストコードを書きまくるなどなど
開発の足かせが何故かいいっていう風潮にあります。
これらのベストプラクティスの案件でたかが申請フォーム1ページ作るだけで4週間もかかってしまうくらいの生産性の所もありました
フリーランスの案件を眺めて見ても、これらの足かせを利用している案件がやはり高単価になっています。
管理者はその足かせ技術を好んで利用して生産性が低くなっている事に全く気づかずプロジェクトが遂行されます。
そういう管理職が多いのでフリーランスの単価が上がってしまったんだと思います。
話は変わりますが、正直、このような状況を情けないというか、悔しいです。
99.9%のCTO・PMがこれらの足かせ技術を導入した方がいいと思っているみたいです。
そういった残念で日に日に生産性が下がっているIT業界のレベルを上げたくてブログにあげてみたり、Youtubeにあげてみたりしています。
裁量のある人、お金持ちを中心に伝えたいとは思うのですが、何一つ伝わりません。
むしろ非国民扱いです。
前職の上司に訴えても「給料下げるぞ」とも言われました。
ddd n+1の問題の記事でも取り上げたのですが、その設計思想が問題だと何故気づかないのでしょうか。
だから悔しいです。
地球は回っているのにそれを言うと処刑されたガリレオもこんな感じだったのかなぁって思います。
10年前と今とベンチマークで小松の予想に反して全体の技術的管理者のレベルは下がったので、これからも上がる要因はないかと思います。
2.結局技術選定・採用権限を任されるポジションがなかった
CTO募集と求人に書いていても実際はすでにチームがあって、システムもすでに開発されていて、そのシステムの運用保守・追加改修を生産性を上げてうまくやってほしいという募集が大半でした
転職振り返りでも記載したように技術選定、採用権限、設計の裁量があるポジションもなかったです
CTOというポジションに興味はそこまでなく
- 技術選定
- 採用権限
のあるポジションであれば何でもよかったのですが、少なくとも転職活動中ではそういったポジションは探せなかったです
この2つの裁量がないポジションなのであれば全く裁量のないフリーランスでもいいかもと思いました。
3.トップまで出世はできない
CTOなどのエンジニアのトップがいるとトップの人が退職しない限りトップになれないです。
もしくは、社内クーデターとか非常事態がない限りトップのポジションが空くことはないかと思います。
サラリーキャップがもたらす影響でも説明している通り、それなりのおいしいポジションにすがりつきはするものの、手放すことはないので、なかなかトップのポジションにまで上り詰めること難しいかと思います
なので、出世に関してもリーダーぐらいまでは出世できてもエンジニアのトップには正社員になっても無理な事もわかりました
4.事実上CTOのキャリアがあるので、経歴的にはそこまで変わらない
技術選定、採用権限の裁量にこだわらなければ転職はできるかと思います。実際いくつかからオファーもいただきました。
なので、年齢が高くなってどの会社からも雇ってくれないという状況にはならないのではと思います。
キャリア形成的にも、ポジションのタイトルこそPMというポジションでしたが、やってきた事は
- 0からの技術選定
- 1からの20名上のチームビルディング
を任されていたのでよっぽどCTO候補の求人より裁量はあったかと思います。
なので、キャリアのためにあえてCTOのポジションを選択しなくても既に実績はあるのではと感じました。
このように10年くらい前にフリーランスを辞めた4つの理由がなくなった今フリーランスとして仕事を探しています
改めてフリーランスになって感じた事、思い出した事(40代前半)
技術における目線が違う
正社員のCTOで求人を探してたときとフリーランスで高単価の案件を探してたときの目線が違うなと感じました。
CTOで探してたときは。設計、技術選定、採用の裁量がある前提なのでサービスに応じた最適化した生産性の高いソリューションを選びます。
フリーランスの案件では予算が多ければ多いほど、設計が間違っていればいるほど高単価になっていきます。
フリーランス目線になればそんなダメダメな設計、チームビルディングのおかげでフリーランスの単価が上がっているので、フリーランスとなった今ではそんな足かせで稼げています。
CTO目線では会社の利益のための思考だった所を、フリーランスになった今ではむしろその足かせで稼がしてもらっているので皮肉なものです。
なので商談や目上のお偉い方と話すときはDDD最高、AWS最強っていう感じでこのブログとは真反対の思想にマインドセットしていかないといけないと思います。
具体的な考えとしては、DDD N+1問題のように根本をつくような解決策ではなく、その思想に従った対処方法と言葉尻を合わせるように努めないといけません
カス扱い
システムのトップの経験を活かして、それに近いポジションがあるのかといくつかのプロジェクトに参画はしたものの、PMO=雑用のポジションがほとんどです。
なので裁量があるかどうか以前にカス扱いぐらい立場が低い案件がほとんどでした。
テックリードとかシステム設計するポジションも中にはあるかと思いますが、案件全体からすれば少ないです。
プロジェクトのスターティングメンバーとして参画できれば割と管理しやすい立場の案件かと思います。
しかし、途中からフリーランスで管理職という立場は管理されるチームからも突き上げられやすいですし、横からも叩かれ、上からも叩かれるというような立場の事が多いかと思います。
立場が弱いのにPMO、ディレクターという管理職なので、それなりの社内政治などの立ち回りが必要になってくることも多いと思います。
ある案件では人事権のある人からのキャバクラの誘いを断ってその月までという契約終了にもなった事があるくらいです。
なのでフリーランスの方がストレス度合でいくと高い案件が多いかと思います。
案件とタイミングによりけりな部分もありますが。
PM、PMOではなくプログラマーであればそこまで違いはないかもしれません
最近立場が弱くストレスが溜まりやすい状況で、なぜフリーランスになったのかを改めて考え直しました。
体調に影響にない程度のストレスであれば我慢するとして、今後のキャリア方針としてもエンジニアのトップのポジションがあれば正社員として入社。
それ以外はフリーランスとしてやっていくという方針で今のところはやっていこうかと思います。
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